2007年4月22日日曜日

建築を語る   安藤忠雄

著名な建築家が、大学で学生向けに行った5回の講義を収録した本だ。

近代から現代の著名な建築家の活動、西洋建築の建築的歴史観を取り上げながら、自身の活動や著名な建築家との交流を織り交ぜて、建築家がどのようなメッセージを社会に対して送っていくのかをつづっている。かなり、手前流の解釈ともいえるが、魅力のある建築家を紹介しているのは間違いない。
もちろん、講義なのだから、基礎的知識という意味でしかるべき話題だ。

他方、若い人を相手にしているため、成長と教育が強く意識されている。
自ら得ようと思って行動することを勧めている。学校で学ぶことだけでなく、自ら旅をしてみたり、議論したりする中で発見していくことの大事さを語っている。

安藤氏といえば、若き日にボクシングでファイトマネーを得て、ヨーロッパに渡航して、建築を独学で学んだという話が伝説的に言われているが、その生きざまに魅力を感じる若者もの多い。

斜め読みで十分だと思うが、触れておくのは悪くないと思う。

はじめに

書評をつづってみることにしました。

良い本に出会えることは、生きていることを豊かにすると思われます。